転調について

「調を意識して演奏する。とは?」「転調してる。と言われても、そこに何を感じて演奏するべきなのか分からない」など、今回メルマガに調と演奏についてご質問をいただきましたので、お答えいたします。

(今回「転調」と書きますが、転調までいかない借用和音も含みます)

 

1.なぜ転調するのか?

そもそもなぜ転調するのでしょうか。ずっと同じ調でいてくれた方が譜読みもしやすいし、演奏しやすそうなのに。

理由として私は2パターンあると思っていて、

  • 転調が必要な場合
    曲の構造上や、メロディーの自然な流れの中でやむを得ず転調する。
  • 必要のない転調
    雰囲気を変えたい、何かをより強く表現したい時などに転調する。

何かを感じて演奏に活かすには後者の方を考える必要かあると思いますので、こちらを書いていきます。

 

2.何を感じるべきか?

では、転調をした時に何を感じれば良いのでしょうか。例えば、長調のメロディーに一瞬短調になる所があると「少し影がさしたように」なったり、同じ音形で最後の1回は転調して音が高くなった時などは、より「大きく盛り上がる」などが考えられます。こういう時は強弱記号なども一緒に書かれていることが多いので、見逃さないようにしましょう。

 

3.感じた物をどう表現するのか

そして、感じた違いをどう表現するのか。ですが、これは個人の好みによるところも大きいです。調が変わった!と音色や強弱をはっきり変える。または、ほとんど何も変えない。というのは好みです。

ですが調が変わったことを意識しておくことはとても大切です。この場所は他と違う。この音から調(と雰囲気)が変わる。という意識がないと、音色が混ざったり、不自然に突っ込んでフレーズの切れ目がぼやけてしまいます。そうすると、「調の違いを感じていない」と言われてしまいます。

もし物語を朗読するとして、鍵になる単語や描写がある場合、心の中では意識して読みますよね。
それを強調して読むかは場面やその人次第ですが、ダラダラっと不明瞭には読みませんよね。

これに近いと思います。

 

調の感じ方について、少しでも伝わっていたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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執筆者プロフィール

吉田琢磨

ピアニスト/ピアノ講師。中学卒業後に渡仏し、パリ国立高等音楽院およびエコールノルマル音楽院で研鑽を積む。

イル・ド・フランス国際ピアノコンクール第2位ほか入賞。

現在は演奏活動に加え、指導やコンクール審査など幅広く活動している。

 

吉田琢磨 公式サイト